利用者の視点に立った施設づくり
本施設は、利用者の視点に立った施設づくりをコンセプトの第一に据え、重症心身障害児(者)の抱える障害による負担だけでなく、それを支える家族やスタッフの負担を少しでも減らし、和らげられる施設となるよう計画しました。
計画地は緑豊かな環境の中にあることから、建物を低層に抑え、アースカラーをベースとした色調とすることにより、落ち着きがあり、周囲に調和するデザインとしています。
外来は外部に開かれた明るい環境にするとともに、利用者の状態に合わせて選べる多様な待合スペースを整備しました。病棟は、入所者への手厚いケアが必要であることから、スタッフステーションを中央に配置し、病室やデイルーム、病棟出入口への視認性・近接性に優れたレイアウトとしています。
内装はあたたかみのある色合いをベースとし、多摩産のスギ・ヒノキを用いた材料を使用した他、「いのちの森」をテーマとしたアートを散りばめることで、安らぎが感じられる落ち着いた環境となるように心がけました。
建築主 | 東京都 |
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所在地 | 東京都府中市 |
構造 | 鉄筋コンクリート造 |
階数 | 地上3階 地下1階 |
延床面積 | 24,960㎡ |
竣工年月 | 2019年12月 |
撮影 | エスエス東京 |
病床 | 260床 |
備考 |
『近代建築』2020年11月号掲載 『医療福祉建築』2021年4月号掲載 |