地域とともに歩む学校
1936年に府立第十高等女学校として創立された全日制及び定時制課程の伝統ある高等学校の改築工事です。
敷地は低層住宅が多く立ち並ぶ閑静な住宅地に位置しており、既存の住環境を損なうことなく、新しい校舎が地域と共存できる学校をめざしました。
正門からのメイン動線となるピロティ空間『豊島アベニュー』は、各出入口やグラウンドへのアクセスをまとめるとともに、生徒の憩いや交流、雨の日での部活動が可能な空間としています。生徒の生活・学習・情報活用の中心となる図書室やラウンジを中心とした回遊動線は、中庭を通して外部環境をとり込むことで変化のある移動空間とし、移動の利便性向上とコミュニケーションの活性化を促す空間です。また、図書室を中心にラウンジ、職員室、LC室などを集約し、連携しやすい構成とすることで、多様な学習スタイルへの対応と生徒の自発的な学習を支える空間づくりを行っています。
地域に対しては、校舎のセットバックや歩道状空地、植栽を設けた段状の擁壁などにより、周辺環境との調和や地域環境の向上に貢献する計画としました。
新しい校舎が、生徒の学校生活を豊かにし、地域に長く親しまれる学校となることを願っています。
建築主 | 東京都 |
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所在地 | 東京都豊島区 |
構造 | 鉄筋コンクリート造 一部鉄骨造、SRC造 |
階数 | 地上4階 |
延床面積 | 15,831.14㎡ |
竣工年月 | 2021年9月 |
撮影 | はなファクトリー |